象ヶ鼻岩目次
象ヶ鼻岩について
テレビや雑誌、SNS等でふと目にした瀬戸内海の絶景を一度はこの目で見てみたいなんて思ったことが一度や二度あることでしょう。
青く透き通った水平線に天気の良い日であれば、小さな島々が見えるなど、絶景好きの旅行者にとっては何時間でも眺めてられる美しさを誇る瀬戸内海。
香川県内には、観光地として人気のスポットから地元ならではのポイントがあったり、楽しみ方は多々あります。
では今回ご紹介するのは香川県観音寺市「象ヶ鼻岩」についてです。
こちらは香川県内では有名な場所で、インターネット検索や旅行雑誌にも取り上げられている場所です。
「香川県をはじめ四国旅行が初めて」という方でもお楽しみいただける絶景スポットになります。
気付いた頃には海の美しさに心を奪われていることでしょう。それではご紹介していきます。
象ヶ鼻岩は、香川県観音寺市の沿岸部に位置する観光地で、市内の景色を一望できる琴弾公園の山頂にある展望台を指します。
公園の標高は58.3メートルとスケールは小さく、小高い山というイメージを持ってもらえたら想像しやすいと思います。
山頂に行くには、琴弾公園、琴弾八幡宮の山道から徒歩で上がっていくルートと、観音寺市内方面から車やバイクで細くて狭い山道を上がっていくルートの2つがあります。
特に車やバイクで行く際は、道幅が狭くて急カーブが続きます。
ましてや一方通行で駐車場の台数が少ない場所であるため、観光客が多い長期休暇シーズンや土日は、渋滞が起こる可能性もあるので注意したいところです。
場所の説明は以上として、次に「象ヶ鼻岩」の歴史と名の由来について書いていきます。
まず最初に歴史からです。
岩の歴史というよりかは、象ヶ鼻岩展望台から見ることができる「寛永通宝」の方が歴史として情報が残されているので、絡めてお話を進めていきます。
巨大砂浜が作られたのが、17世紀(1633年)、江戸時代初期に作られたものとされています。
当時の観音寺市は、旧国名で言うと「讃岐 國」と呼ばれる地域で、藩主の生駒高俊がこの観音寺に訪れる際、歓迎の意味を込めて、地元の人々の協力によって作られたとされています。
この砂絵を見た人は
「お金には不自由しない」「健康で長生きができる」という言い伝えが残され、金運が上がるとされ、現在も人気を誇る観光地となっています。
高台から寛永通宝を見てみると、そこまで大きいものでは無いと感じる方が多いと思いますが、地上に降り立ってみると相当な大きさとされています。
「東西122m、南北90m、周囲345m、深さ2mほど」という巨大な砂絵になっています。
数値から考えると、少し楕円形になっているような気がします。
楕円形になっているのも、高台からはっきりと円形の寛永通宝が見られるように作られたという諸説がありますが、定かでは無いようです。
ただ角度によって物の見え方が変わるのはよくある話なの で、歪な形をしている説としては有力だと思います。
またこの象ヶ鼻岩の凄いところを補足すると、江戸時代の農民たちが藩主の歓迎のために作られたと記載しましたが、この大きさのものを一晩で作ったとされています。
夜通し不眠不休で作ったと考えたらとんでもないことで、当時の建設技術でこの大きさのものを作ることが可能と思うと、相当な技術があるか、あるいは大量の農民が手分けして手作業で作ったのどちらかになります。どちらにせよ、短時間で立派な史跡を作ったことは評価されるべき点だと思います。
普段寛永通宝の中は、観音寺市や関係者以外は立ち入ることが出来ない場所ですが、1年のうち2回(春と秋)観音寺市民を中心に一般の方が砂絵を整備する「砂ざらえ」というイベントに参加することが出来ます。
海岸沿いに史跡があるため、海風によって放置しまうと景観が損なわれてしまうため、定期的に整備が行われているみたいです。
イベントの詳しい内容は、観音寺市のホームページに掲載されるそうなので、随時チェックしていただき、情報が出次第応募等の案内が出ます。
気になる方は、ご参加してみては、いかがでしょうか?
瀬戸内海の絶景と言ったら、晴れている日中の天候が観光を一番楽しめる時間帯ですが、象ヶ鼻岩は夕方以降も楽しめるようにライトアップされた風景も見ることが出来ます。
通常のライトアップのカラーはグリーンで染められるみたいですが、季節や期間によって限定色としてブルーやゴールドにも変化します。
瀬戸内海は基本的に波が穏やかで、象ヶ鼻岩展望台から景色を見ると奥に広がる水平線と夕焼けがとても美しい風景が広がります。
中でも日が落ちた夕方の空とライトアップされた寛永通宝のコラボはなかなか見ることが出来ない貴重なシーンなので、スマホや一眼レフカメラで写真を撮って思い出に残すことをおすすめします。
実際に見て、写真で残しておくことで、金運がさらにアップしていいご利益があるかもしれません。
また銭形砂絵「寛永通宝」を見るための象ヶ鼻岩に関する歴史は、実はまだはっきりと分かっていないため詳しい内容は割愛しますが、名前の由来としては岩の形が象の頭や鼻に似ていることから「象ヶ鼻」と名付けられたとしています。
全国的な観光地や地名でも動物や植物といった生き物の名前から取ったパターンがありま す。
この象ヶ鼻岩もまさに動物の特徴から名前が付けられました。
実際に見てみるとそこまで象の鼻に似ているかと言われると何とも言い難い感じですが、実際に名前が付けられた時は似ていたのかもしれません。
名前からインパクトのある展望台で景色も抜群に良い。
瀬戸内海の絶景を綺麗に映してくれる象ヶ鼻岩に行って、美しい風景とパワーをもらえる旅はきっと思い出として深く残ること間違いなしです。
以上で象ヶ鼻岩についてとさせていただきます。
岩だけでなく、周辺の観光地と同時に楽しめる観光地はなかなか無いため、貴重な場所であることがわかりました。
象ヶ鼻岩の見どころ
象ヶ鼻岩の見どころです。
一言で例えるなら「海」で片付けられてしまいますが、それだけでは見どころは伝わらないです。
なので3つの項目に絞って見どころをお伝えしていきます。
・瀬戸内海の絶景
誰がなんと言おうとも象ヶ鼻岩の見どころで一番期待できる所は、瀬戸内海の絶景です。
冒頭で触れた「海」というワードが早速出てしまいました。
琴弾公園の急な坂道を登った先にある展望台から望む瀬戸内海の大海原は、観光客の心を一瞬にして掴む絶景が広がります。
展望台はそんなに大きいものではなく、休憩できるスペースが少しあるぐらいの小さな所です。
車やバイクで急傾斜な道を登って行くと、突如として展望台が現れ観光客がたくさんいる雰囲気で「ここが展望台か」と気付きます。
展望台での写真撮影スポットも限られているので、観光客同士で譲り合って撮影をしている光景をよく目にします。
香川県内では有名な観光地ですが、思ったより展望台の規模は小さいです。
ですが、絶景ポイントが限られている点をプラスに捉えると「この地点からだと絶景が確実に見られる」と考えたら天候次第にはなりますが一眼レフカメラだろうがスマホのカメラでも、誰が撮影しても満足のいく風景をお楽しみいただけるのが象ヶ鼻岩の最大の強みです。
・昔のお金?(銭形砂絵)
記事冒頭にもご紹介しましたが、展望台から銭形砂絵「寛永通宝」の文字から形まで、高台だからこそはっきり見える絶景が人気を誇っています。
そして「寛永通宝」と共に映る瀬戸内海とのコラボレーションは、更なる絶景を生み出してくれます。
特に雲一つない快晴の日を狙って行くと、砂絵が瀬戸内海の青い海と、青空を綺麗に演出してくれるので一生記憶に残り続けるのに間違いありません。
そもそも、お金の形をした砂絵が実際にある時点で衝撃的なので、記憶に残りやすいですよね。
ここで注意したい所がございます。
それは銭形砂絵「寛永通宝」の中は、立ち入り禁止区域なので絶対に入らないで下さい。
近くに小さな砂浜があり、展望台のある山を降りたら行くことが出来ます。
砂絵の周りは木々で囲まれているの で、簡単に入ることが出来ませんが、時に中に入ろうとする人を見かけます。
江戸時代から続く歴史ある砂絵なので、景観保護の観点から絶対に立ち入らないで下さい。
有名な観光地の周辺は、全国的に見て特に何もない所がほとんどです。
小さい子供を連れたご家族トラベラーや、短時間で観光を済ませたいトラベラーにとっては、1ヶ所だけで2~3時間もいたら飽きてしまって逆に疲れてしまいますよね。
象ヶ鼻岩周辺には、メディアにも取り上げられるほど有名な観光地が集結する珍しい土地柄です。
なんと言っても1番の驚きは、展望台を起点に車で2時間あれば周辺の観光地を回ることができるという点です。
勝手な推測ですが、絶景メインの観光地に滞在する時間は30~45分、この時間よりも短い時間でその場を離れるかと思います。
そこからまた次に行くとなれば、それなりの移動時間が必要になるはずです。
観光地がコンパクトにまとまっていると、移動はしやすいし旅行をしている実感を得ることができるでしょう。
そういった観点から象ヶ鼻岩周辺にも魅力的な観光地が多いというのは、見どころの1つではないでしょうか?ちなみに、周辺の場所につきましては、別の項目でご紹介させていただきます。
象ヶ鼻岩の周辺
周辺の観光地についてです。
基本的に瀬戸内海の絶景が絡んだ場所が多い傾向にあります。
特に今回取り上げた象ヶ鼻岩のある観音寺市とお隣の三豊市は、アクセスの面は抜群に良く、自動車であれば15~20分ほどで2市の有名な観光地を一気に回ることができるぐらいの距離です。
では象ヶ鼻岩付近の観光地はどんな所があるのか?
2ヶ所に絞ってご紹介します。
・日本のウユニ塩湖(父母ヶ浜)
各旅行系雑誌や旅番組、旅行系YouTubeで四国に来たら立ち寄ってほしい所として取り上げられる「父母ヶ浜」です。
父母ヶ浜は、香川県三豊市にある小さな浜辺です。
どこにでもあるような小さなビーチがなぜそこまで人気なのか?
それは、ビーチに溜まった潮だまりが鏡のように綺麗に反射する絶景を見ることができるからです。
水面に反射して絶景を生み出す有名観光地である南米のボリビア共和国にある「ウユニ塩湖」に似ているため、父母ヶ浜は「日本のウユニ塩湖」として親しまれています。
水面の反射を撮影する際の条件として、天気は快晴なのはもちろんのこと、干潮と日の入りの時間が同じタイミング、風がなく波が立たない日、日没前の3つが揃えば、映えな写真を撮影することが可能でしょう。
またビーチの近くにはおしゃれなカフェがあるので、ドライブやツーリング中に途中で寄って休憩なんてこともできます。
象ヶ鼻岩から父母ヶ浜までは車で15分で到着します。
途中の海沿いの道路を通って、瀬戸内海の美しさを堪能しながら道中を楽しむのもオススメです。
・天空の鳥居(高屋神社)
観音寺市が誇る超絶景スポットとして忘れてはいけない「高屋神社」です。
Instagramで「天空の鳥居」として映えスポットとして人気のある神社です。
父母ヶ浜と同様、瀬戸内海の絶景を楽しむことが出来て、写真の撮影する角度によって「鳥居の先に広がる景色は瀬戸内海」という物凄い一枚を撮ることができます。
また高屋神社は、山の頂上にあり、車やバイクで行くのがおすすめです。
ただ天候や工事によって頂上まで続く道路が通行止めになる可能性があるため「観音寺市観光協会」のサイトで事前に調べてから観光するのをおすすめします。
高屋神社も父母ヶ浜同様、象ヶ鼻岩から近い所にあり、山頂まで車で25分で到着します。
象ヶ鼻岩へのアクセス方法
最後に、象ヶ鼻岩までの交通アクセスについてです。
・自動車
象ヶ鼻岩の最寄りとなるインターチェンジ(IC)として、高松自動車道「大野原 IC」になります。
「さぬき豊中IC」からでも行くことはできますが、高速道路を降りて繋がっている国道11号線は、非常に混雑する主要道路のため、少しでも象ヶ鼻岩に近い「大野原IC」で降りる方が混雑を避けて目的地に辿り着くことができます。
いかに本州(岡山)・四国各方面からの簡易的なアクセスを記載します。
※四国各方面のインターチェンジ(IC)は、各都市の中心街から近くの場所を選ばせていただきました。ご了承下さい。
~本州(岡山)方面~
山陽自動車道(倉敷JCT)→瀬戸中央自動車道(坂出JCT)→高松自動車道(大野原IC)、降りて右折→国道11号線、2つ目の信号を左折→県道21号線→到着
(所要時間 1時間8分)
~四国各方面~
高松市内から 高松自動車道(高松中央IC)→高松自動車道(大野原IC)、降りて右折→国道11号線、2つ目の信号を左折→県道21号線→到着(所要時間 50 分)
徳島市内から 徳島自動車道(徳島IC)、四国中央市方面へ→高松、徳島、松山自動車道(川之江JCT)、高松方面へ→高松自動車道(大野原IC)、降りて右折→国道11号線、2つ目の信号を左折→県道21号線→到着(所要時間 1時間43分)
(※ 高松方面を経由する場合 徳島IC、高松方面へ→大野原ICというルートもある。所要時間 1時間30分。 混雑する可能性があるルートです。)
高知市内から 高知自動車道(高知IC)→徳島自動車道(川之江東JCT)、高 松・松山方面へ→高松、徳島、松山方面(川之江JCT)、高松方面へ→高松自動車道(大野原IC)、降りて右折→国道11号線、2つ目の信号を左折→県道21号線→到着
(所要時間 1時間20分)
松山市内から 松山自動車道(松山IC)、高松方面へ→高松自動車道(大野原 IC)、降りて右折→国道11号線、2つ目の信号を左折→県道21号線→到着(所要時間 1時間15分)
自動車と高速道路を使って行くと以上のルートになります。
所要時間はあくまでも目安ですので、ご注意ください。
・鉄道
次に鉄道でのアクセス方法です。
象ヶ鼻岩の最寄り駅はJR予讃線「観音寺駅」になります。
観音寺駅は象ヶ鼻岩の他、高屋神社や父母ヶ浜といった香川県を代表する観光地の最寄り駅として、多くの観光客が利用しています。
また、駅周辺にはレンタカーができるお店(JR駅レンタカー・トヨタレンタカー)があるので、列車で来てレンタカーで観音寺市内を観光することができます。
では、以下に自動車同様、本州(岡山方面)と四国各方面からの主なアクセスを記載します。
~本州(岡山方面)~
岡山駅(特急 しおかぜに乗車)→乗り換えなし→観音寺駅 (所要時間 1時間15分)
~四国各方面~
高松方面から 高松駅(特急 いしづち、に乗車)→観音寺駅 (所要時間 1時間)
徳島方面から 徳島駅(特急 うずしおに乗車)→高松駅(特急 いしづちに乗り換え)→観音寺駅 (所要時間 2時間30分)
高知方面から 高知駅(特急 南風に乗車)→多度津駅(特急 いしづち・しおかぜ、に乗り換え)→観音寺駅 (所要時間 2時間30分)
松山方面から 松山駅(特急 いしづち・しおかぜに乗車)→観音寺駅 (所要時間 1時間40分)
特急列車の記載のみとしましたが、もちろん快速列車や普通列車も観音寺駅は止ま里ますので、青春18きっぷを使っていくこともできます。